TOSについて
公益財団法人 TOSみどり森・守財団
最優秀賞に石田建蔵さん(大分市立滝尾小学校5年)
2015年04月01日更新
第5回小学生作文コンクール表彰式
地球温暖化防止キャンペーン第5回小学生作文コンクールの表彰式が平成27年2月21日(土)テレビ大分本社で開かれました。式では財団の理事の皆さんが見守るなか、TOSみどり森・守財団の藤澤民雄理事長が「皆さんから素晴らしい作文を寄せて頂きました。どの作文も、身の回りの自然環境をしっかりとらえ、体験したことや考えたことを上手にまとめていて、皆さんの環境問題への思いが伝わってきました。これからも地球環境の事を思いやり、今頑張っている活動をずっと続けて下さい」とお祝いの言葉を述べました。
そして入賞者一人一人に賞状と楯、副賞の図書カードを贈りました。その後、最優秀賞の石田建蔵さんの作文朗読がありました。
最後に審査員長の後藤榮一県教育庁義務教育課長が「審査は(1)自分の考え、主張が明確であるか、(2)体験談に基づいているか、(3)文章構成がしっかりしているかの3点で審査しました。作品は清掃活動を通した環境保全の必要性を訴える作文、自然環境の保全に心を配り、未来への提案をしている作文など、疑問に感じた事を調べたり、社会活動を通じて感じた事など、どれも自分の考えや体験を、自分の言葉でしっかり表現できていました。」と作品の講評を行いました。
入賞者は以下の通りです。
石田建蔵さん(大分市立滝尾小学校5年)「山のめぐみをいつまでも」
優秀賞
井下 愛奈加さん(日田市立小野小学校6年)「田植えで学んだ自然の大切さ」
佐藤 春菜さん(大分市立森岡小学校5年)「木はあたり前のものではない」
引地 杏奈さん(国東市立熊毛小学校6年)「いつまでも残したい熊毛の海」
入選
阿部 真尋さん (大分市立滝尾小学校5年) 「山を大切にする努力」
安東 利花さん (大分市立高田小学校6年) 「森の恵みに感謝」
池田 彩乃さん (大分市立賀来小中学校6年) 「ゴミをへらすためには?」
伊藤 敬吾さん (由布市立阿蘇野小学校6年) 「ずっとつりができる川で」
伊東 浩也さん (杵築市立東山香小学校5年) 「田んぼはすごい」
鹿野 楓花さん (姫島村立姫島小学校6年)「姫島ジオパークの認定・二年目」
河野 蒼志さん (大分市立川添小学校5年) 「自然に学んだこと」
迫 るり子さん (杵築市立東山香小学校5年) 「がんばれ、ミノムシ」
佐藤 那南さん (竹田市立南部小学校6年) 「流木」
角野 恵菜さん (大分市立川添小学校5年) 「自然のスーパードクター」
高橋 優花さん (佐伯市立本匠小学校5年) 「番匠川のきれいな水」
堤 さくらさん (佐伯市立上堅田小学校6年) 「おいしい水」
西村 凌風さん (中津市立三郷小学校5年)「生きなければならない命のために」
古庄 彪真さん (竹田市立南部小学校6年) 「旬の物はすごい!!」
宮崎 友紀菜さん (大分市立滝尾小学校5年) 「森って大切なもの」
幸 慈空さん (大分市立大在西小学校5年) 「地球温暖化現象」
(あいうえお順)
学校賞
・中津市立小楠小学校 ・別府市立亀川小学校 ・大分市立こうざき小学校 ・大分市立賀来小中学校 ・佐伯市立上堅田小学校 ・竹田市立南部小学校
最優秀賞 「山のめぐみをいつまでも」 大分市立滝尾小学校5年 石田 建蔵
ぼくの田舎は世界農業遺産に認定された。 「『クヌギ林とため池の循環型農業システム』が世界でも貴重である。」と認められたからだ。 この世界農業遺産をみんなに知ってもらおうと、祖父はウォーキングガイドをしている。 その祖父にクヌギ林とため池がどうつながっているのか教えてもらった。クヌギ林の落ち葉には、山の保水性を保ち、土に栄養分を与える力がある。雨がそこを通り、栄養分たっぷりの水となってため池に流れ込むのだ。そのため池の水は、昔から稲や七島イを育てるのに使われていた。そして、余った水は海に 流れ、磯の生態系を作ってきたそうだ。その 海の水は、蒸発して雨となり、またクヌギ林に降り注ぐ。それを聞いて、「山は見えないところで静かにいろいろなことにいいことをもたらしているのだな。」と思った。
また、祖父の住んでいる国東半島は、昔から雨が少なく、水との戦いだったそうだ。だから、ため池をたくさん作ってきた。「国東 の人にとって、ため池の水はありがたい命の 水で、ため池やクヌギ林には、昔の人の知恵や努力がつまっているのだな。」と思った。
ぼくは前、このクヌギ林でしいたけのコマ打ちをした。このときは、コマ打ちの楽しさしかなかった。クヌギ林にこんな大切な力があるとは思ってもいなかった。このままでは、 山は未来に残すことができない。今のぼくに はこの山に何ができるかわからない。しかし、 今ある自然を破壊しないことはできる。ゴミを少なくする。リサイクルできるようにゴミを分別する。新しい物をすぐに買わないように物を大切にする。これが、今のぼくにできることだ。普段の生活の中では、つい自然のことを忘れてしまうけれど、祖父のウォーキングガイドに参加して自然にふれあい、昔の人の知恵と努力をいつも思いだし、自然を大切にし、山のめぐみを伝えていきたい。
(作文は原文のまま掲載しています。)